ISOの審査の記録

十日前の木金.

一年前に自分の作った文書を使っており,今回はシステムの稼働状況というわけではなく,マニュアルの修正,必要な文書の追加に時間を使った.審査員は,質問して不合格にするよりもアドバイスをする方が好きなようで,満足して帰っていった.

事前に提出するアンケートがあり,それに誤り,不足があった.木曜午前のマニュアルの修正のために質問を受ける時には冷や汗が出る.午後の書き直すための質問の時間は回答者のM氏任せたところ,しどろもどろだった.しかし書いたのは彼だったし,放置する.次第に眠くなってきて,お茶を少しずつ飲んでいたが話が耳に入らなかった.

時折休憩を挟むのだが,金曜にはちょっとした事件が起こった.

休憩後,本題に入る前に,端に座っているおっちゃんが,ノートパソコンに繋げたルーターを見て,これは何だろうと聞く.これはルーターですよと説明すると通信の上限はあるのかと聞く.自分の契約しているものは一日3ギガバイトだと答える.突然,頭を叩かれた.隣の席のM氏だった.

M氏と出会ったのは前の職場である.廃業間近の螺子工場で,元々彼は設計,自分は調達担当だった.そのうち彼も購買にうつり,自分の仕事を引き継ぎ,今度は自分が転職,またM氏をこの職場に紹介し,入社した.

社員旅行でマカオに行っても,同じ部屋をあてがわれ,色々な話をした.

仲良くなったつもりだが,最近飲みに行っても突然怒り出すことも出てきた.先日の飲み会では,ある知り合いがトリマーで,犬用バリカンの替刃が高額だと聞いた話をしたら,バリカンの刃は替えないもので替刃は存在しないと大変お怒りになっていた.ただの八つ当たりかと思って流していたが,審査の時のはちょっとショックが大きかった.これを切っ掛けに三年後の進路を決めた.